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はじめに
こんにちは、スイスのクリプトバレー(ツーク州)を拠点に、AIとWeb3の専門ライターとして活動しているCiviです。2026年現在、暗号資産市場は機関投資家の本格参入や各国の法整備が進み、新たなフェーズに突入しました。その中で、海外の暗号資産取引所について情報収集を行う日本の投資家も増えています。
ただし、**日本の金融庁は無登録の海外暗号資産交換業者に対して繰り返し警告を出しており、今後さらなる規制強化が進む可能性があります。**本記事は特定の取引所の利用を推奨するものではなく、あくまで各プラットフォームの特徴を客観的に比較する情報提供を目的としています。海外取引所の利用は自己責任であり、最新の規制情報を必ずご自身で確認してください。
本記事では、クリプトバレー在住という地の利を活かし、最新の業界動向と実体験に基づいて、主要な海外暗号資産取引所の特徴を比較・解説します。安全性や手数料、日本の規制動向も含め、判断材料となる情報をお届けします。
目次
- 日本の規制動向と海外取引所の現状
- 海外取引所と国内取引所の違い
- 主要海外暗号資産取引所の特徴比較
- MEXC - 豊富な銘柄と低手数料
- Bitget - AIコピートレードとユーザー保護
- Binance - 世界最大手の取引量
- Bybit - デリバティブ取引に特化
- Kraken - セキュリティと規制遵守
- 取引所を比較する際の5つのチェックポイント
- スイス・クリプトバレーから見た最新動向
- 海外取引所を利用する際の重要な注意点
- まとめ
- FAQ
日本の規制動向と海外取引所の現状
まず、海外取引所について論じる前に、日本の規制環境を正しく理解することが最も重要です。
日本の金融庁は、2018年以降、無登録の海外暗号資産交換業者に対して繰り返し警告を発出しています。資金決済に関する法律(資金決済法)に基づき、日本居住者を対象にサービスを提供するには、金融庁への登録が必要です。未登録業者の利用は、法的保護の対象外となる点に十分注意が必要です。
近年では、Binanceが2022年に日本法人(Binance Japan)を設立して国内登録済みに切り替えるなど、大手取引所の日本市場への対応が進んでいます。一方で、多くの海外取引所は依然として日本の金融庁に未登録の状態であり、今後アプリ配信停止やアクセス制限などの措置が取られる可能性も否定できません。
この点を踏まえた上で、以下では各取引所の特徴を客観的に比較します。
海外取引所と国内取引所の違い
海外取引所と国内取引所には、以下のような違いがあります。
| 項目 | 国内取引所 | 海外取引所 |
|---|---|---|
| 金融庁登録 | 登録済み | 多くは未登録 |
| 取扱銘柄数 | 数十種類 | 数百〜数千種類 |
| 取引手数料 | 比較的高め | 低めの傾向 |
| レバレッジ | 最大2倍 | 最大100倍以上 |
| 日本語サポート | 完全対応 | 取引所による |
| 法的保護 | あり | 限定的 |
取扱銘柄数や手数料の面では海外取引所にメリットがある一方、法的保護やトラブル時の対応では国内取引所に安心感があります。どちらが優れているということではなく、それぞれの特徴を理解した上で判断することが重要です。
主要海外暗号資産取引所の特徴比較
以下では、安全性、手数料、取扱銘柄数、日本語対応などの観点から、主要な海外取引所の特徴を整理します。なお、いずれの取引所も日本の金融庁に登録済みであるとは限らないため、利用にあたっては先述の規制動向を必ずご確認ください。
MEXC - 豊富な銘柄と低手数料
MEXCは2018年設立の取引所で、世界1,000万人以上のユーザーを抱えるプラットフォームです。特徴として、約3,000種類の取扱銘柄数と、業界でも低水準の手数料体系が挙げられます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 取扱銘柄数 | 約3,000種類 |
| 現物手数料 | Maker: 0.00% / Taker: 0.00% (キャンペーンにより変動) |
| 先物手数料 | Maker: 0.00% / Taker: 0.02% |
| 日本語対応 | サイト、サポート共に完全対応 |
| 特徴 | 豊富な銘柄、低手数料、高い流動性、日本語サポート |
UIは直感的で、新興プロジェクトのトークンが迅速に上場される傾向があります。安全性に関しては、準備金を100%以上保持していることを証明する「Proof of Reserves」を公開しています。ただし、日本の金融庁には未登録である点には留意が必要です。
Bitget - AIコピートレードとユーザー保護
Bitgetは、近年急成長している取引所の一つです。特徴的なのは、プロトレーダーの戦略をコピーできる**「AI搭載コピートレード機能」**です。また、3億ドルを超えるユーザー保護基金を設置しています。なお、コピートレードは他人の戦略に依存するため、損失リスクもある点は理解しておく必要があります。
Binance - 世界最大手の取引量
世界最大の暗号資産取引所であるBinanceは、圧倒的な取引量と流動性を誇ります。なお、日本市場については2022年にBinance Japan(金融庁登録済み)を設立し、日本居住者は原則としてBinance Japanを利用する形となっています。グローバル版と比べて取扱銘柄数は限定されますが、国内規制に準拠した安心感があります。
Bybit - デリバティブ取引に特化
Bybitは、デリバティブ(金融派生商品)取引に特化したプラットフォームです。ゼロカットシステムを採用しており、日本語にも対応しています。ただし、高レバレッジ取引は大きな損失を招く可能性があるため、リスク管理の知識が不可欠です。また、日本の金融庁には未登録である点にも注意が必要です。
Kraken - セキュリティと規制遵守
2011年設立のKrakenは、業界で最も歴史ある取引所の一つです。創業以来ハッキングによる資産流出がなく、欧米での規制対応も積極的に行っています。機関投資家の利用も多く、セキュリティを重視するユーザーからの評価が高い取引所です。
取引所を比較する際の5つのチェックポイント
取引所を比較検討する際には、以下の5つの観点が参考になります。
- 安全性と信頼性: 金融ライセンスの有無、ハッキング対策、資産の分別管理、ユーザー保護基金の設置などを確認しましょう。スイスのように規制が明確な国のライセンスを持つ取引所は、信頼性が高いと言えます。
- 手数料: 取引手数料だけでなく、入出金手数料もしっかり比較しましょう。特に短期売買をメインに考えている方は、手数料の差がパフォーマンスに直結します。
- 取扱銘柄数: アルトコイン投資に興味があるなら、取扱銘柄数は重要な指標です。有望なプロジェクトを早期に発掘できる可能性が広がります。
- 日本語対応: サイトやアプリが日本語に対応しているかはもちろん、万が一のトラブル時に日本語でサポートを受けられるかは非常に重要です。
- 流動性: 取引したいときに、希望の価格で売買できるかを示すのが流動性です。取引量が少ない取引所では、スリッページ(注文価格と約定価格の差)が発生しやすくなるため注意が必要です。
スイス・クリプトバレーから見た最新動向
私が活動の拠点とするスイスのクリプトバレーは、世界で最も暗号資産・ブロックチェーン技術が進んだ地域の一つです。ここでは、法規制が明確であると同時に、イノベーションを促進する環境が整っています。
例えば、2021年には通称「ブロックチェーン法」が施行され、デジタル資産の法的地位が明確化されました。これにより、SygnumやSEBAといったFINMA(スイス金融市場監督機構)から銀行ライセンスを取得した「クリプトバンク」が誕生し、トークン化された株式や不動産を取引するプラットフォームを提供しています。これは、暗号資産が既存の金融システムと融合していく未来を象徴する動きと言えるでしょう。
このような先進的な環境に身を置いていると、暗号資産の可能性はまだまだ始まったばかりだと実感します。こうした動きを理解することは、暗号資産市場全体の今後を展望する上で重要な視点となるでしょう。
海外取引所を利用する際の重要な注意点
海外取引所の利用を検討する場合、以下の点を十分に理解しておく必要があります。
- 税金計算: 海外取引所での利益も、日本の居住者である限り、国内での利益と同様に課税対象となり、確定申告が必須です。多くの海外取引所は日本の税制に準拠した年間取引報告書を発行していないため、ご自身で取引履歴をダウンロードし、損益計算を行う必要があります。近年は対応する計算ツールも増えていますが、不安な場合は税理士などの専門家への相談を強く推奨します。
- 金融庁の認可: 本記事で紹介した取引所を含め、多くの海外取引所は日本の金融庁の認可を受けていません。利用は自己責任となることを理解しておく必要があります。
- 資産管理: 2段階認証(2FA)の設定やフィッシング詐欺への対策など、セキュリティ意識を高く持ち、自身の資産は自身で守るという心構えが不可欠です。
まとめ
本記事では、2026年時点での主要海外暗号資産取引所の特徴比較と、比較検討のポイント、そして利用上の注意点を解説しました。
海外取引所には取扱銘柄数や手数料の面でメリットがある一方、日本の規制動向や法的保護の限界を十分に理解した上で判断することが重要です。最新の金融庁の動向を常に確認し、自己責任の原則のもとで慎重に判断してください。
FAQ
Q1: 海外取引所を利用することは、日本の法律で禁止されていますか?
A1: 日本の居住者が海外の暗号資産取引所を利用すること自体を直接禁止する法律はありません。ただし、多くの海外事業者は日本の金融庁の認可を受けていないため、利用は自己責任となります。取引所の利用規約や、日本の法規制の最新情報を常に確認するようにしてください。
Q2: 仮想通貨初心者ですが、どの海外取引所がおすすめですか?
A2: まずは国内の金融庁登録済み取引所で基本を学ぶことをおすすめします。その上で海外取引所に関心がある場合は、本記事の比較表を参考に、日本語対応やセキュリティ体制を確認した上で検討してください。なお、海外取引所は日本の金融庁に未登録の場合があるため、規制動向を必ず確認してください。
Q3: 海外取引所で得た利益は、確定申告が必要ですか?
A3: はい、必要です。海外取引所での利益も、国内取引所での利益と同様に、日本の税法に基づき雑所得として確定申告を行う必要があります。年間の利益が20万円を超えた場合(給与所得者の場合)は、原則として申告義務が発生します。取引履歴はご自身で管理し、必要に応じて税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
参考文献
- Bitget. (2026). 2026年版おすすめ海外暗号資産取引所ランキング. https://www.bitget.com/ja/academy/kaigai-crypto-exchange-ranking-2026-guide
- Coinspeaker. (2026). 仮想通貨の海外取引所おすすめランキングを徹底解説|2026年. https://www.coinspeaker.com/jp/exchange/best-overseas-crypto-exchanges/
- SWI swissinfo.ch. (2020). スイスに暗号資産取引所が誕生. https://www.swissinfo.ch/jpn/business/%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%81%AB%E6%9A%97%E5%8F%B7%E8%B3%87%E7%94%A3%E5%8F%96%E5%BC%95%E6%89%80%E3%81%8C%E8%AA%95%E7%94%9F/46188520
